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アメリカトップ企業の求人募集事例を紹介!世界の優秀な人材を採用するために押さえておくべきこととは?

アメリカトップ企業の求人募集事例を紹介!世界の優秀な人材を採用するために押さえておくべきこととは?

優秀な人材が欲しくて、いろんなサイトに求人の募集をかけているけど、なかなか良い人材に出会えない、そう感じたことはないでしょうか?

これからは世界の優秀な人材を採用して、もっと会社の業績を伸ばしたい、だけど、海外の優秀な人材ってどんな募集をすればいいのだろう?

この記事では、そんな悩みを持つ企業の採用担当者さんや、
世界に踏み出すべき野望を胸に秘めた社長さんのために、
外国人や留学生に求人をだす時に押さえておくべきことについて、
世界のトップ企業が求人募集をする際の事例を紹介しながらわかりやすく解説します。

求人広告や募集要項はその内容に工夫を加えるだけで、驚くほど変化がみられるようになります。ぜひ、ご一読ください。

外国人は何を考えながら職を求めているか?

この企業、私の将来のためにはならないね。。

仕事を探す時、求人情報をみて
給与はいくらか?」、
どのような仕事か?」、
休みは何日あるか?」、
福利厚生は?
などの情報を見ながら応募するかどうかを決めますね。

日本の企業はどちらかと言えば「長く働いて欲しい」という前提で、募集をかけることが多いです。
時間をかけて磨き上げ、将来有望な人材に育って欲しい、そんな願いを込めて新卒の採用する企業もまだまだ少なくありません。

その長く働いて欲しいという前提こそが外国人や留学生にはありません。

外国人は自分のスキルや技術に自信があればあるほど、優秀であればあるほど、条件のレベルを上げてきます。
日本人と違って、外国人は正直にものを言ってきます。
面接時に条件アップの交渉を持ちかけて来ることも多々あります。

そんな外国人に対して
給与については要相談」、
給与は経験やスキルによる」、
委細面談」、
未経験者歓迎
などの曖昧な募集を出しても、あまり興味を示してくれません。

興味を持つどころか「私のことを安い労働力として見ているかもしれない」、「この会社ブラックかもしれない」などと思われ、あえて応募をしないことも十分にありえます。

留学生を含め、外国人は冒頭で記述した項目以外に
自分が次のステップに行くために役立つか」どうかの視点でも企業をみます。

わざわざ外国にいって就職しようというのですから、それ相応の覚悟を持って臨むのは当たり前ですよね。
自分が海外で就職をすることになった時のことを考えれば冒険しすぎ感がありありです。

ですが海を渡ってきた猛者たちを自社で雇って、会社を強くしたい。
もしそうであれば募集をかける企業も自社のことを見直す必要があるかもしれません。
次の項からは世界のトップ企業の求人募集の具体的な事例をみながらポイントを紹介していきます。

どうです?私たちの会社はこんなにも魅力的!

マーベルヒーロー編

最初の例はスパイダーマンやアイアンマンで有名なアメリカのエンターテイメント企業「Marvel」の事例です。マーベルはスーパーヒーローたちが登場するゲーム開発のプロデューサーを募集しています。このサンプルは求人募集の「概要」部分を翻訳したものです。

募集概要

君はスーパーヒーローを愛する筋金入りのゲーマーか?
伝説のマーベルキャラクターたちのパワーをぶっ飛んだゲームにするためのエキスパートチームに参加する準備はできてるか?
レベルアップやチキンディナー、ペンタキルは君を興奮させてるか?
もしそうなら、君にぴったりの仕事がここにある!
この地球上で最強の企業であるマーベルゲームの本拠地では、パートナーと一緒にめっちゃイケてるゲームをマーケットに投入している。
世界で最も才能のあるゲーム会社のチームに参加し、エキサイティングで斬新なプロジェクトを監督するプロデューサーを私たちは探している!
以下省略

求人募集広告で一番最初に目に付くキャッチフレーズがこの文章です。。。
まるでマーベルのスーパーヒーローが言いそうなセリフですね。

文中にある「レベルアップ」、「チキンディナー」や「ペンタキル」などの言葉は俗に言うゲーマー用語です。
レベルアップはゲームの中で主人公のレベルが上がった時の言葉で
「チキンディナー」は、昔、カジノでブラックジャックで勝利した時に使われていた俗語、
そして「ペンタキル」はゲーム中に5回敵を倒した時に使う言葉です。
「ペンタ」がギリシャ数字の「5」を表し、その数え方が由来です。

この事例でのポイントは、業界でしかわからないゲーム用語を用いて求人募集をしていることです。
ゲームに興味のない人にはわからないかもしれませんが、ゲームはのめり込むとかなりの脳汁が放出されます。
マーベルが言いたいことは「情熱を持ったゲーマー」であることを前提として、求人募集しているってことです。
自社に必要な人材の要件を合わせ技一本で絞り込んでいますね。

Apple編

続いては天下の企業「Apple」の求人募集事例です。
アップルは2019年3月に動画配信サービス「Apple TV+」を発表しました。
この事例は、その動画配信サービスに関連する求人募集です。
ポジションは「プロダクションエグゼクティブアシスタント」です。
何やら仰々しいですね、どんな仕事なのでしょう?

募集概要

ここで何ができるか想像してみてください。
アップルで新しいアイデアをだすということは、桁外れの製品、サービス、そして顧客体験を、瞬く間に実現できるということです。
あなたの情熱と献身さえあれば、どれだけ凄いことが達成できるかも分からないでしょう。
このイベントプログラミングチームのプロジェクトマネージャーは、Apple TV+、Music、Apple Pay、Books、News、Moviesなどのアップルサービス全体でイベントとライブ体験を構築してアクティブ化する、急速に成長しているチームの一員となります。
この仕事には、グローバルなイベントプログラム、カルチャーの活性化、初回限定イベントから、小売店での体験、消費者体験、体験型マーケティングまで、すべてが含まれます。チームはこれらの各サービスを「クライアント」として扱い、それに応じてサービスを提供します。
以下省略

ここでのポイントは、「急速に成長しているチームの一員」となり、「各サービスを「クライアント」として扱い」の部分です。
社内で急成長しているチームですから、新しいプロジェクトでの求人募集であり、サービスをクライアントとして扱うということで、アップルがどれくらい自社のプロダクトを大切にしているかを読み取ることができます。

また、募集のポジションが「プロダクトエグゼクティブアシスタント」であることです。
アシスタントという言葉が入っているので、日本人からは軽視されがちですが、全く逆です。
プロダクトエグゼクティブのアシスタントとは、その企業の経営層直属のポジションです。
アメリカ合衆国大統領首席補佐官みないなものです。相当な権限を持つ仕事ということです。

Amazon編

最後はeコマースの巨人、アマゾンの求人募集です。
この事例は、「AWS」というアマゾンのクラウドサービスにおける「スタートアップ事業」の求人です。
ボジションの名前は「AWSスタートアップアクセラレーターマネージャー」。
何それ感が否めないポジションですが、要はAWSを使用してスタートアップする世界の企業を支援する人材です。

募集概要

AWSスタートアップチームは、世界のトップスタートアップ企業に協力しています。
このポジションで始めに行うことは、グローバルアクセラレーターおよびスタートアップスタジオのリーダーシップチームと連携し、初期段階のスタートアップファウンダーと連携します。
AWSとAmazonをナビゲートしながら、スタートアップ企業が大きな成功を収めるようにサポートします。
チームは優秀なスタートアップの投資家で構成され、Amazon内で次世代の起業家へのAWSサポートを推進します。
私たちAWSスタートアップチームは、AWSのトップアクセラレーターパートナーの1つに専念する、クロスファンクショナルチームリーダーとして働くためのシニアスタートアップアクセラレーターリーダーを探しています。
シニアマネージャーは、アクセラレーターパートナーに焦点を当てたビジネス開発マネージャーとアソシエイトのチームを直接管理すると同時に、アカウント、テクニカル、およびグローバルチームを間接的にリードします。シニアマネージャーは、アクセラレーターパートナーとの関係も所有し、戦略的サポート、グローバルな共同プログラミング、ポートフォリオエンゲージメントを推進します。
以下省略

まずは言葉の意味から説明します。

スタートアップアクセラレーターとは?

日本では「シードアクセラレーター」とも呼ばれますが、新事業を立ち上げた直後にその企業を成長させるための支援を行う組織の総称です。
資金や人脈、助言、オフィススペースなどを提供し、スタートアップ企業をサポートします。
補足ですが、オフィススペースのみを提供する組織のことを「インキュベーター」と呼びます。

シニアマネージャーとは?

シニアと言われれば、60歳以上の人たちのこと?と思われるかもしれませんが、そうではなく、「上級」と訳します。
シニアマネージャーですので、日本語では「上級マネージャー」になります。基本的にマネージャー職はそのチームでの人事権を持つ人のことで、上級がつくので、その更に上の人ですね。

アマゾンではクラウドサービスであるAWSを使ってスタートアップする世界中の企業をアクセラレーターとして支援し、AWSのさらなる向上を目指していますが、この求人募集では、その先端を担う人材を探しています。
投資家としての経験はもちろん、「企業を見る目」が問われる役職です。

アマゾンにある複数の事業体をクロスナビゲートしながらチームをリードするポジションであり、アマゾンサービスの深い理解はさることながら、人望やリーダーシップが求められるということです。

世界の人材を採用するために押さえておくべきこと

ここまで読まれた方は、思うかもしれません。
こんな大企業がやっているようなことウチではできないし。。。
限られた一部の人間だけしかエントリーできない。。。

でも、考えてみて下さい。
これほどの世界のトップ企業にも、このような人材はいないんです。

人材がいれば、求人募集なんか出しません。
いないからこそ募集をかけているのです。
もっと言えば、あまりにも求めることが高過ぎて、本当にそんな人材がいるかどうかもわからないと思います。
また、求人の募集概要から、「新しいチームの一員」となるような感じを受けたかと思います。

世界の優秀な人材を獲得するとは、自社でやろうとすることを惜しみもなく紹介して、
私たちが今後必要なのはこんな仕事なんだと、自分達にできない一歩先の部分をアピールすることです。

外国人を採用するための押さえておくべき求人募集のポイントとは、
外国人を日本化させることではなく、自社をグローバル化することです。
社内の日本人ができることを外国人に求めるのではなく、
海外の人材だけで、グローバルなチームを結成し、
短期間でそのプロジェクトが完了させる」ようなイメージで募集をかけることです。
新しいことを始めるために、新しいチームを結成し、
世界のアイデアを集結させるようなマインドを持つことです。

あなたの企業のそんな魅力的な部分に魅せられた人は、
きっと面接をするあなたにとっても魅力的であるはずです。
世界の優秀な人材とは、ぶっちゃけ募集をかける採用担当者より優秀なはずだと思いませんか?

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